

Reg No.MTB0004
商品レベル 6(新品)
内容紹介
微分積分の本質は算数にあった!
微分積分は中学から高校へ、また高校から大学へと進んだときに、その扱う内容の抽象度に差があり苦手意識を持つ人が出てしまう科目の筆頭です。
しかし、実は小学校で学んだ速度や濃度など算数の領域にすでに微分積分の核心はあったのです。
本書の第1部ではまずその辺から最小限の数式だけを使って説明し、微分積分の考え方を見直していきます。
第2部では、第1部で理解した考え方がどういう意味を持ってくるのか、なんのために計算をしているのかを探っていきます。
出版社からのコメント
「読者の皆様へ」より抜粋
微分積分学というタイトルの本はたくさんあります。おそらくいま日本で入手
できる本だけでも100冊以上、200冊近くあるのではないかと思います。その
中には、もう半世紀以上も読み継がれてきた名教科書もあります。
あるいは微分積分学を厳密にきっちりと構築した本、もう少し簡単に高校数学
との接続を意識して、いわば数学IVという感じで書かれた本もあります。
私自身も大学の教養数学として数学IVタイプの教科書を書いたことがあります。
また、読み物として微分積分学を扱った一般向け解説書も何冊も出版されています。
そんな中で、屋上屋を重ねるように、微分積分学の本を書いたのはなぜなのか。
・・・中略・・・
前に述べた通り、微分積分学の計算技術は、その多くの部分をコンピュータが
手助けしてくれるようになって、かつてのような計算演習の必要性は薄くなっ
ています。工科系の基礎数学でも、不定積分の計算に時間をかけることは少な
くなっているようです。
しかし、数学の計算技術のなかには、あたかも、立派な建築を支えている大工
さんの技術のように、自分で練習しなくても鑑賞するに値するようなものもた
くさんあります。多くの読者にとって、自らがそのような計算をしなければな
らないという場面は少ないでしょう。それでもよい音楽を聴き、名画を見て自
分の感性を養うことは大切です。数学でも、見事な計算技術を鑑賞することは、
数学に対しての自分の感性を養うための大切な手段だと思います。本書が紹介
する計算は微々たるものに過ぎません。微分積分学の歴史の中には、真に鑑賞
に値する多くの計算が現れます。そのような計算を鑑賞するための手引きとして、
本書で取り上げたいくつかの計算が役立てば幸いです。